片付かない部室にて壁シンブン部の放談ミーティング

  • マ:(マミコ)
  • ミ:(ミズシマ)
  • タ:(タップ)

第2回 壁部コンテンツ紹介と今後の展望

文章で表現できないこともある!マンガと俳句の意外な共通点

「こどもフェロモン」/「HAIKU IS NOT DEAD」

タ:
はい。うちはみなさんご存じのとおり、身体を洗うときにめったに石けんを使わないし[*1]、洗濯も無香料の石けんなので、ポー吉からも私からも人間の匂いしかしないわけです。で、ポー吉が「ヨソの人は洗剤の匂いがする」と言ったのがおかしくて。なんか「こどもフェロモン」は動物としての人間の感覚、とかそういうことの周辺を描きたいと思っています。でもとっちらかってあれこれ描くかも。
ミ:
子ども主観だよね。
マ:
ちょっと動物っぽい表情とかもね。あの「こんなのはじめて......」の表情とかすごくよかった。ああいう瞬間ある。うちのとんすけも1歳そこそこのころ大雪が降ったとき、初めて雪を見て、文字通り「目を丸く」してて、面白かった。予備知識のない感動の顔だった。
タ:
あの「こんなのはじめて」の顔はほんとにあんな顔をしてたんだけど、あれを言葉で書くのはかなりむずかしいよ。
ミ:
うちにマミコさんとノコが初めて遊びにきたとき、紙粘土で遊ぶ?ってきいたら、ノコが「熱くない?」って聞いてきて......。
マ:
ああ、うちでは固くなった粘土をあっためて使うことが多かったからね。
ミ:
そう。それでマミコさんが「ノコは小麦粘土は熱いものだと思ってるんです〜」みたいな説明をしてたのがおかしかった。
タ:
こどものそういう感覚的なところ面白いよね。
マ:
ミータと初めて会ったときも、三里塚で飛行機が真上をがんがん飛ぶ場所で、飛行機が飛ぶたびにおびえてミズシマさんに抱きついていたけど、あのおびえ方もすごくなんか原初的な、動物的なおびえ方で、「フェロモン」ぽいと思ったな。
ミ:
ああ、あのころのミータは、まだおんべさん[*2]と一緒だったからね。
タ:
触覚とか嗅覚とか、やっぱり視覚以外のものがオトナより敏感な気もするよ。ものをとらえるときに、大人ほど視覚に頼ってないんだよね。
マ:
さっきの旧暦の「胎児」や「壁画」の話にもちょっと通じるね。
タ:
前に自分のサイトで「赤ちゃんの時間」というマンガを描いていたときは、コマ数はどうでもいい描き方をしていたんだけど、今回は4の倍数で描こうと思ったら、制限が出てきて、その制限が面白い。その感覚は俳句に似ていると思ったな。
マ:
あの「赤ちゃんの時間」の赤ちゃんが、こんな大きくなっててというのも感慨深かったよ。ところで、俳句が出たところで、まだ未公開だけど「HAIKU IS NOT DEAD !!」についても。
タ:
私は俳句をやりはじめて10年以上たつけど、未だに素人のままで(笑)。でも俳句って素人だからこそおもしろい。そういうところがあると思うのね。パンクはスリーコード知っていればできる、というのと同じで、俳句はスリーワードを知っていればできるわけで。
マ:
なるほどー。すごくぴったりなタイトル[*3]だね。
タ:
だから、わりと偉そうなことを言って、俳句を高尚にしとこうというようなものに、中指を立ててみようかなと。......と、威勢のいいことを言ってみたりして(笑)。
マ:
そういう意味では、私の旧暦のコラムとタップさんの俳句はアプローチが似てるかもね。
ミ:
ほんとだ、激似だよ!
タ:
そうなのかも。歴史とか伝統とか言われることだしね。
マ:
どっちも、公的には、なんかいまどきの「和のすてきな趣味」っぽいイメージだし。
ミ:
そうだよ、すてきな奥様だよ! アコガレられちゃうよ!
タ:
和服とか着こなしてそうだよね。
マ:
気張って和服きてるわけじゃないんです。普段着なんですよ(サラリ)みたいな。
タ:
俳人のこととか、俳句論のこととか、いろいろ勉強しつつ書きたいけど、そのうち自句なんかもまとめてみようかな。ちょっと恥ずかしいけど。
マ:
タップさんの句いくつか見たけど、好きだな。「宇宙人去りてセメダインの香り」とか。
タ:
これも匂いの句だな(笑)。
  • *1
    石けんをつかわない
    タップ家では身体も髪もお湯だけで洗う。もともと普通のシャンプー→石けんシャンプー→ハーブシャンプーと進むにつれて、シャンプー使わなくても頭かゆくないじゃん、と発見したのがはじまり。普通のシャンプーだと、二日もあくとすでにかゆい。今ではめんどくさいので二週間に一度くらい(おもに生理が終わったときと、その中間)ハーブで洗うのみ。身体の方も、タワシでこすっとけばだいたいきれいになる。友だちの家に泊まるときや、急に銭湯に行くことになったときも、何も準備が要らなくてラクチン。めんどくさがりしかいない壁部にあっという間に広がった習慣。痒くないのは実証済みだが、臭くないかどうかはまだよく分からない。(タ)
  • *2
    おんべさん
    ミータ1〜2歳の頃のイマジナリーフレンド。「おんべさん」と呼んでいた。たまにお水あげたりとか、にっこり笑いかけたりとかしてましたよ。こないだ「おんべさんは?」って聞いたら、照れたように「あれはいいよぅ」と言っていた。ナゾ。(ミ)
  • *3
    ぴったりなタイトル
    「PUNK'S NOT DEAD」(The Exploited/1981)のパロディなんです。パンクというジャンルが衰退しつつあった時期に発表されたこのアルバムのタイトルのインパクトは絶大。商業的には終わっても、パンクは永遠に死なない。正直未聴。(タ)。